hwb work diary 2008.7

7/29
宇野さんの現場にいく。

3ヶ月に渡り製作した壁。こうやって建築になったクルミを見ると、苦労の甲斐は確かにある。
あの圧倒的なボリュームとスケールの大きさに比例しない精度の維持、、、。
クルミの木とはいったいなんなんだっ?とそんな事も考えたりと、とても良い経験をさせてもらった。

一生懸命、信念持って、物作りをしている宇野さんや所員を見ると、職人として、精一杯期待に答えたくなる。


大きな仕事にきりがついた。

待ってくれている方達に、精一杯答えていく責任が僕にはある。



7/24
下駄箱を取り付けにいく。

依頼主は、知り合いである。知り合いから相談を請けるのは久しぶりである。


家を見させてもらい、「ナラ材だなっ」と思った。


暑い夏は仕事の後の、冷たいお茶がとても美味しい!

とても幸せな瞬間である!



7/23
ヌメ革が届いた。もむと、ギシギシと軋むような音がする。それを「渋なり」という。
鞣すのに用いる「渋」、いわゆるタンニンの証拠である。

鞣しの具合は、微生物の良し悪しによって決まってくるという。
まさしく、秘伝のタレである。


僕がこれから作っていく家具は、革細工の技術も必要になってくる。

楽しみだなあ。



7/20
イタヤカエデ。厚い板である。

自然なことであるが、色むらがある。


やはりそれは、とても自然なことだと思うから、そういう自然なことを活かしていきたい。





7/19
僕ら職人は、みなさんと話をしている時と製作している時は、違う人のようだと思う。
話をする時と、だまって物を相手に加工している時では、まるで違う。

製作中は、ただただ集中してる。そのときは、言葉なんて不便でしょうがないと感じる。


物理とは言葉ではなく、「なるようになる」である。

物を、目の前にして、重力に逆らうような事はできないし、その理由もいらない世界である。
一つ一つの経験の積み重ねが、確固たる主食の米のようなゆるぎないものになる。

それは、アイデンティティーである。

たぶん、僕にはそれがとても大切なものなんだと感じている。



7/18
暑い。いわゆる汗だくだ。
油断すると熱中症になるぞ、これは。ペットボトルに水を入れ、水分補給をしながらの作業である。意識的に塩分も摂取。
夜は、夏の野菜や果物を食べる。トマトにキュウリ、スイカなど。

暑くて、つかれるが、壮快に一日を終える事ができる。
夏の暑い作業は、何年経験しても、思い入れ深い時間となるので、好きである。


いつの季節も楽しく受け入れてしまえば、いっそ楽しく仕事ができる。
いっそ、楽しまないと損である。


笑っていいともみたいに、突然、花が届いた。
こういうことは、もうないと思っていたので、すごくうれしかった。
と同時に、寂しいくらい何事にも、期待しなようになっている自分に気が付いた。

明日はスイカを食べようと思う。



7/16
チェスト。
もうすぐ納品で寂しくなるなあ。


家具でとは言わないが、生活に潤いと温かさがあるように願っている。
味気ないものと過ごす、実感のない時間は僕には空しさだけしか残らない。

ある程度の緊張感の中で、ささやかに日常の全てを、感動して生きていきたいと思っている。

そのために、物作りをヒントに、感覚を研ぎ澄ましているような、、。
 



7/14
ソファが完成し、お客さんが見に来られた。

テーブルも随分前にオーダー頂いたものであるが、秋頃の製作である。

イームズの椅子に合わせた、楕円のテーブルである。楽しみだあ。



7/13
イタヤカエデ。
柔らかな石のような、、、。
とても素材感のある材質である。



7/12
先日、革スキを行なう。練習をさせてもらった。革を扱える木工職人になるためだ。

この種類の機械を購入することにした。厚い革の縫い目の部分をすくことにより、いろんな可能性が広がる。

そして、革用のミシンも探している。


革を知れば知る程、普段手にしている木と似ている感覚が多い事に気が付く。
素材に教えられながら進もうと思う。

なるようにしかならない素材との対話の中からしか、オリジナルの手仕事には到達できないと思う。知識と実践では、まったく違うからだ。



7/11
背面。後ろ。配線穴。

穴の空け具合などは、結構油断できないポイントである。





7/10
名前は、夏香。

たぶんそう決める。夏の香りである。

これから、よろしく、なっちゃん。



7/9
03チェア。
全て、注文頂いている分の製作である。

椅子をたくさん製作するには、気力が必要である。できれば、多くて4脚ぐらいにしておきたいところだが、それでは、仕事として成立しないものになってしまう。


だから、12脚ぐらい作る。

でも、最近目を向けてみようと思ったことがある。
この考え方が全てではないという事に、触れてみても良さそうである。


すると、とても、素敵な椅子を作れそうである。



7/8
ナラ材のチェスト。最近、ナラ材のことが、またまた好きになった。もうこれは、好き嫌いを通りこして、愛していると言ってもいいのではないかっ。
と、ナラ材だけでなく、チェリーだって、ウォールナットだってそうだ。時間を過ごせば過ごすほど、違う表情がある事に気が付くし、もう本当に木は素敵だ。



完成したチェスト。
思えば、チェストというものに機能を、あまり詰め込みすぎないようにしたいと思っている。
ムリクリな形にしていくと、木が「それは嫌だなあ、、」と言うんだなあ。
僕には、そう聞こえるだな。



7/3
下駄箱の框材。ナラ材で作る框トビラは素敵である。


木枠の扉だけで、素直で素敵な家具が出来上がる。

それ以上に何を求める?

それで十分だと思う。




7/1
二人目の子供が産まれた。


無事生まれた。よかったよかった。予定よりはやく、ちょうど休みの日である。
よく晴れた日だ。夏だなあ。

女の子である。



元気に育ってくれ。



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