hwb work diary 2007.7


7/27 存在
毎日、木をを触っている者として思う事がある。木というものは、飽きさせない何かがある。
飽きるとか飽きないというような物的な短い話ではない。

毎日、木を触っている。そして、「やっぱりいいな」と毎日思う。

バカである。

かといって、木だらけに脳が占領されている訳でない。
木を活かすために、余白は想定している。

余白を想定してあるというより、余白には他のものが既に存在している。
木だけが好きな訳ではないのだ。

あゆみより、共存共栄する。

出来上がった家具の前に、いつも想像してしまうことがある。
活力と同時に、その家具と人との間でおこる時間を想像し、木を撫でる。僕より大きい家具が多いので、抱きしめる訳にはいかないけど、そんな気持ちでやさしくなでる。
どうもありがとう。



7/25 暑くなってきましたねえ。
家具屋のなで、収納について考える機会は多い。生活に関する様々なものを収納していく。抽き出しや扉収納などは必要である。そういう収納の種類やサイズ見極め、必要な機能を、チェストやシェルフなどに、バランス良く使いやすく、まとめていく。
さらに使いごこちまで想像して、それがベースとなって形になったデザインなどまで至と、家具として真面目なものが出来上がる。

が、これが、キッチンやキッチン収納となると、また別問題である。

人と家具の関わり方が、重要な訳である。

日常の生活が、ささやかながらにも、潤った時間を過ごせるように。
家具との関係ももちろん重要であるが、その部屋その建築との関係も重要であって、潤った時間が過ごせるように、生活にかかわる物作りをしている人は真剣になるべきである。


生活環境が全てとは思わないが、その環境の与える影響は、大きい。なぜなら毎日過ごす場だからである。

同じ部屋でも、家具の配置を変える事によって、良くも悪くもなる。使いやすくもなるし、気持ちのいい時間を過ごせるようにもなる。へたすると苦痛にもなる。

僕は家具屋として、できるだけの事はしていくが、、。 いい建築っていったいなんなのだろう。
生きていくことを、やさしく見守ってくれる。「贅沢」というより「潤い」で、「便利さ」というより「包容力」を求めてしまう。ようするに、味わいのある精神的なゆとりを求めているのだ。それ以前に、視覚的な美しさはもちろんだ。



7/24 家具
どこに出かけても、家具を発見すれば触ってしまう。そして確かめる。記憶のイメージほうが良い家具もあれば、思っていたより素敵だなあ、、、とうれしくなる家具もある。

僕の場合、なんだかんだ言っても、刺激を受ける事ができる物との出会いは、うれしいもので、未来に挑むべき課題を授かったような贅沢な気分になる。

これからも、楽しく仕事を続けれそうで、なんとも希望があふれてくる。
作りたくもない家具を作る程苦痛な事はないし、作ってみたい家具を研究し現実にしていく日々こそ贅沢な時間だと思っている。



7/19 壮快
一週間以上かかった。仕込みである。製作しているクルミ材の下駄箱やカウンター収納やら大きな家具4台分の板を仕込んできた。

うちの工房では、もはや別に珍しいことでもないし、自慢でもなんでもないが、大きな家具を作ることも多い。

大きいサイズの天板は3メーターを超えるものもあり、とにかく、取り回しが大変であった。サイズが2メーター40センチを超えて行くと作業の速度が遅くなる。
単純に移動するだけでも、気を使う。一つのパーツが家具になるまでの工程の中で、一つの材料を持ちあげ取り回す回数といったら100回は超えるんではないだろうか。
その度に、大きなアクションである。だから、時間がかかるのは理解できる。

実際やってみると分かるが、3メートルの長さで45センチの幅で厚み3センチくらいの天板を、裏表裏表とひっくり返したり、180度反転してみたり、中心を持って板といっしょにぐるぐる回転してみたり、その作業を100回くらいしたとする、ものすごいエネルギーの消費である。きっと、ダイエットができると思う。

とにかく、材料から必要な部分を切り出して、削り出して、直線の等厚の等幅のパーツがそろったわけだ。

それはそれは壮快な気分になるわけだ。



7/18 納品
TV台の納品。ベランダから搬入した。無事、設置。
友人から注文を受けたものである。
友人から注文というのは、正直うれしい。ちゃんとしたものが欲しいからといって、選んでくれると、心底うれしいもんである。

自分のやっている事を、自分の好きな人が理解してくれたり共感してくれることは、本当にうれしい。

うれしいついでに逆のことを考えてみた。
友人から共感を得られなければ、とても残念に思ってしまう。それは価値観の違いや、求めていることの違いであって、そんな気にとめる事でもないのだろうか、、。
でも好きな人には、せめて、理解は求めたくなってしまう。ある意味、物でなく自分への高得点の評価を求めているようなもので、まだまだ、物作りの世界が小さいなあと気づかされ、反省してしまう。

もう、TV台を使ってくれてんのかなー。と気になり、やはりニヤケル。



7/17 ベッド
もうすぐ完成のナラ材のベッド。


しっかりとした厚材の本体フレームに、四角いヘッドフレーム。そして丸い脚。





7/15 晴れた
台風がさって、晴れた。

一日の終わりに、夕暮れを見れると、充実した気分になれるから不思議だ。


最近、いろいろと感謝を伝えたくなる瞬間がある。でも上手に伝えれない時もあって、逃す。

暑くて汗をかく、体力もつかう、くたくたになる。
それでも僕にとって、今日一日が充実したかしないかは、満足した仕事ができたかどうかで決まる。

家具の事以外でだって、へこむ事もあるし、上手く自分らしくいれない時もある。ただ、今日も家具を作っていた事だけは変わりない。

また、元気になれるのは知っているから、家具を作れる日々がある、それで十分なんだ。



7/14 雨 雨
さすがに、これだけタイヨウを見ていないと気分も沈む。

雨が嫌いな訳ではないけど、、、。

夏だ冬だと関係なく、湿気は作業環境を悪くする。嫌である。
そんな事で、いちいち沈んでいたってしょうがないが、人間だもの気分は大きい。


20年前、、、高校生の頃の話。昼、弁当を食べる場所をいつも選んでいた。外の木陰や、風通しが良く眺めのいい場所を求め、今日はどこで弁当を食べようかなあ、、、と。

自転車で40分の通学。快適なコースを探り、川沿い堤防を行く。どーにもならない悩み事やくだらない事柄などは、スッキリ吹っ飛ばしてくれた。
どーでもいいかあ、、、小さい小さい!と。

タイヨウが恋しい。



7/11
はっきりしない天気だなあ。

雨、雷、、、、と構えていたのに、結局、雨は降らず。
天気に振り回されたくないので、こんな天気の日は、いつも以上に作業に没頭する。
そんなに暑くないないのに、汗だらけだ。午後、ティーシャツをチェンジ!ぐったりな気分をリセットである。

決めた事は、やりきった。

だからか、今日の僕の夜は静かである。



7/8 ソファの納品
ヌメ革。無垢材の木と同じような、素の素材である。といっても、無垢材は含水率をおとし、乾燥材になっている。皮は、なめして革にっている。
できるだけ、素材のままに。

汚れやすさなどを含めても、その素材感は素晴らしい。


「いいものを作る」。いいものって言葉は、ものすごく曖昧なものだけど、作り手側にはとても希望のある言葉な訳で、今迄僕は、どんな不安な時も、「いいものを作る」という曖昧な言葉に励まされ、勇気付けられてきた。


そうなの。



7/6 スピーカー
TV台。
トビラのコウシは、リモコン対策。


コウシは中のものが見えにくくなるという利点がある。
掃除がしにくいということもある。





7/4 納品
03チェアと03ダイニングテーブルを納品。

アンティークのチェアと赤のトリップトラップチェアと組合わさった。

ある年代より古いものには現在残っているということに感動し、そしてそのデザインの愛らしさから、敬愛してしまう。


さあ、次はワイドチェストを作らねば。



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