hwb work diary 2007.2


2/28 人
職人っていうのは、自分と常に戦っていないとダメになると思う。
昨日できなかった事が、今日になって突然できるようにはならない訳で、少し少しの経験を積み上げていくしかない。

戦いといっても、うるさいものではなく、静かであるべきだとも思う。

誰も見ていないところで、静かに刃を研ぐようなもんである。

一つ一つ作業やそれ以前の準備すら、大事にすすめていく。
一点のくもりも無くガラスを磨くように、丁寧に木を仕上げて行く。

木を大切にすれば、その素材を最大限活かそうとするだろう。
自分を大切にすれば、自分の歩む時間を最大限有意義なものにするだろう。


人のすばらしい事は、すばらしい想像力をパワーに静かに努力する事だと思う。



2/26 職人
僕の仕事は、細かな部分まで考えて製作していかなくてはならない。

誰でもできるような仕事ではないと思う訳だ。
こればっかりは、「できるかできないか」の現実的な事である。

我ながら本当に細かいなあと思う。
形だけ完成しても、それができるまでの取り組み方が気に入らなければ、まったくといって納得できない。
無駄に木を削ってしまえば意味も無く無駄にしたと思うし、イメージしたように木を活かせなければ、悲しくなる。


毎回、より良く作ろうとする意識を持っていなければ、後退しているのと同じだと思っている。



2/25 納品
早朝、納品前のウッドアームソファ。オリジナルの3ピースを一体でオーダーして頂いた。
「一体もいいなあ。」

ハイエースに積み込む直前に写真を。作ったものは極力、記録するようにしている。

「納品から帰ってきたら、かかっている椅子の製作をできるだけ進めたい。」
慌てるのとは違う。完璧に確実に進めて行くのである。
来月も忙しくて、緊張間を保ちたいと思っている。


日曜日の朝の納品は、気持ちがいい。

実際1
0時頃には、椅子製作に向かっている訳で、充実した一日になるかどうかは、午前中の内容と進み具合で決まってしまう。


そうやって、自分と勝負してるのが楽しいね。



2/24 テーブル
納品である。
場に合わせ、検討した結果、奥行きが750mmである。に、対して2200mmの長さがある。


とても奇麗なバランスの天板が出来た。

木目に柾目を選び、製作した。

僕は、
テーブルの形に似合うような材料を選んでいるのだ。




2/23 ナラ材の棚
ナラ材で棚が出来た。


ナラ材はしっかりと重たい家具になる。
単純な構造で構成された物は、クオリティーがとても大切である。


オイルが完全に乾いたら、ワックスがけをする。

そして、最終的な仕上げを施し納品となる。



2/22 安全
簡単な試験かと思っていたが、以外に難しく焦っている。
木材機械安全講習を受けに行っている。

安全に作業を行えるように、法律で規定されている。

簡単な試験かと思っていたが、以外に難しく「えっ?落ちたかも〜」と不安でいる。


木工って、指の切断などの怪我が多い。
機械自体、あまり発展しておらず、油断してはいけない作業ばかりである。

木を簡単に削っていく機械は、簡単に人間も削ってしまう。
機械に(刃物)に立ち向かうような作業ばかりだ。コンピューターが動かすNCマシンで、オーダーメイド家具を作っていたら、ものすごい高価な物になってしまう。

結局のところ、慎重になり油断せず、注意を怠らない事が大切である。
生涯家具を作り続けるためにも、怪我は出来ない訳で、教科書に記載されている方法以上のものをオリジナルで意識していかないとならない。同情してくれる人はいても、自分の指を守ってくれる人は誰もいないのである。
機械のように交換はきかないのだ。

職人はね、毎日、緊張して仕事してるんだよね。

家具作りに憧れる人は、もし、あまい考えであるなら止めたほうがいと思います。
お試し気分で過ごしているうちに、指はなくなります。
本当にそう思います。



2/19 予想以上
カンナは、1歳4ケ月になり、随分と子供らしくなってきた。

「こうしたい」というハッキリとした主張が出て来たので、おもしろい。

僕ら大人が想像するより、遥かに学習能力は高く、驚く。


単純なおもちゃ程、飽きないみたいで、、、というか、何でもおもちゃにして遊んでいる。




2/18 ひっくりかえって
ナラ材のイニングテーブル。

天板と脚のバランスをチェックしているところ。


奥行きが狭く長い天板である。

出来上がりが楽しみである。



2/17 ワイドチェスト
TV台としても人気のあるワイドチェスト。

8年前にオリジナルを設計した
時のコンセプトは単純で、「美しいスタイリングのチェスト」
であった。機能を求めた部分といえば、内部の収納サイズ程度である。

本体を腰高以下に低く構え、美しいスタイルングを求めに求めた結果である。


最近はテレビ台としても人気があり、サイズをより低くしてオーダーを頂くことが多い。


美しいスタイリングというのは、必要な要素であるのは確かである。



2/14 小雨
小雨の下町。
大須の路地にて扉を取り付ける。

僕は店舗の仕事は積極的には引き受けない事にしている。
依頼主は、知り合いなので引き受けた。
家具に関しても積極的に仕事の営業をする事はしない。おおげさに言うなら。期待もせず技を磨いて、待つだけである。
といっても、しばらくは予約を頂いている分だけでも忙しいから、技を磨くような日々は過ごせなそうである。


ベンガラを使って染まったナラは、独特だ。
いつも日常的に行っているオイルフィニッシュもワックスも自然塗料である。
だから、すんなりベンガラも使う事ができた。





2/11 紅殻
ナラの建具。

ベンガラにて黒くした。酸化鉄を原料にしているベンガラを柿渋に溶かし、塗布した。
手は真っ黒になるものの、洗えば水で流れ落ちる。

定着液は主に柿渋。

その後、オイルフィニッシュしてより定着させた。

手応えとしては、奇麗で均一な表情を作るには不向きだと思った。
荒削りの表面に威勢よく塗布するのが、似合うような、、。

しかし柿渋は、臭いなあ。
だから、あまり好きじゃないんだよなあ。




2/10
納品前のコウシテーブル。

オリジナルは、お店にも展示してある。そういえば、ホームページの「original」商品に紹介していなあ。

と、いう事でコウシテーブルを更新しました。「furniture」→「original」で確認下さい。



2/9 
ドア。ナラ材で使っているドア。
今回は無垢材の9mm厚の大きな板を2枚作って、枠にプレス機で接着した。
プレス機はうちの工房にはないので、ボンドを持って出張。

この無垢の薄板。反らないように、工夫してある。
無垢の板を反らないようにするために、構造によっていろいろ工夫する。
10年以上試行錯誤してきた結果、「なるほど」っと言うようなテクニックも何個かある

今回のこの建具、大きな反りになる事はまずないだろう。



2/8 
友人宅にTV台の打ち合せに行く。
なんの木がいいかなあ?やっぱりクルミかなあ。

木は好きだけど、木目はあまりっていう場合は柾目を多くとりまぜ、さっぱりな木柄を作る。
木柄の主張は少なくなり、形を見るようになる。

TV台って、オーダー依頼が多い家具だね。



2/5 材料
チェリー材のドレッサー。出来上がってワックスのかかったチェリー材を眺めていると、思う事がある。
材料が高価なだけはあるなあ。ブラックウォルナットも、ナラも。


来月から、材料価格が上がる。
だんだん高くなっていく一方だ。しょうがない。


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