hwb work diary 2006.12


12/30 今年も終わりですね。

今年はオーダーメイドの依頼がすごく増えたように思います。
僕の中で、オーダー家具とオリジナル家具が戦っています。オーダー家具はその都度、要望に添えるので、手強いです。

オーダーは、人も違えば、想いも違う訳で。
そこが、ある意味オーダーメイドを作る楽しみでもある訳です。

仕事を通してですが、僕はたくさんの方の人生に関わっています。
ほんの一瞬かもしれませんが。
でも僕の人生を語るとするなら、おそらくオーダーメイドの歴史はかかせません。
そして、ともに戦っているオリジナル家具は僕自身みたいなもんです。

2006年も、終わりますね。
一生懸命にさせてくれて本当にありがとうございました。
どうか、良いお年をお迎え下さい。



12/28 
今年も最後の仕事は、お店の床塗り。正月の休暇中にワックスが完全に乾くので、そうする。


そして忘年会をした。

鳥なべをする。結構おいしいのだ。



12/26 
03テーブルと03チェアの納品である。先日納品したキッチンと再会。建築設計は「肌色」の山田さん。はじめてコアボレーションさせてもらった。がんばっている人は好きだ。真面目に一生懸命何かに向かっている人は純粋な美意識があって、結果感動を呼ぶ事が多い。

家って体感しない事には、わからない。
僕はそういうフィールドで仕事をさせてもらうチャンスがある限り精一杯最高の仕事をしたいと思う。
そのフィールドがどうであれ、大切な事は、大切にしたいという想いがあるかどうかであって、それ以外の余計な要因は、できるだけ排除してベストをつくす。
大切な事を大切にしていくためにだ。
僕らがこれから先も楽しく物作りをしていくために、些細な感動も見逃さないよう謙虚でいなくてはならないんだろう。心ある物作りのスペシャリストになりたい。



12/25 毎年だけど新鮮で。それは歴史で。
「今年も、もうあと何日かで終わるから、たまには二人でじゃま者なしで、少し話してのんびりして♪」
と、奥田民生が歌っている。この時期どうしても聴きたくなる。
あんな曲を歌うような素敵な大人になりたいと願った。それを歌ではなく家具作りで果たしていきたいと思った。
いい歌だなあ。
僕にとって年末は特別である。
「あと何日かで今年も終わるけど 世の中は色々あるからどうか元気でお気をつけて♪」と、民生も歌っている。



12/23 場と時
ナラ材で製作したキッチン。サイズが絶妙で、流石だなあ。ってのは宇野さんの設計こと。
そして、現場のコンクリートの精度にはいつも驚かされる。

現場でタスクに借りた鉋を使って初めて理解できたような気がした。その鉋は何か痛々しくて、すごく乾いていた。まるでそれは少し前のタスクそのものであった。どうして上手くフォローしてやれなかったんだっ、と自分に怒れてきて胸が痛くなる。あー。

タスク最後の仕事となる訳で、二人でじっくりと仕事をした。

暗くなる頃には、今日の仕事は終わり、帰る車中コンビニパンが妙に美味しくて、妙に満たされる。その満たされる何かは、僕とタスクとの思い出だ。



12/22 明日もがんばるぞ
今日は、学校の先生日だ。家具クラスの卒業制作は、たいへんだ。実際に製作するからさ。

夜、工房に戻り明日のキッチン現場家具の積み込みを終え、晩ご飯を食べる。

ケイコとの話題は、1歳3ヶ月になったカンナの話。
子供の成長とともに、僕たちも成長する。ケイコとカンナは今、ある意味大切な時期。
母と子の間で、当たり前のように行われてきた行為、母乳を与えスキンシップ。
そろそろ乳離れさせようする。脱乳。泣くカンナ。耐えるケイコ。安心の場であった母との距離。
3日は泣きまくるという。
1ヶ月前に、チャレンジしたが、かわいそうで僕らが辛くて、まだその時期じゃあないからと納得して継続。

そして1ヶ月、お互いの心の準備をし、2度目のチャレンジ。

脱乳してから今日で4日目。そんな状況での会話。

脱乳した母は、少し寂しそうで、そして少し成長した。カンナがかわいくてとかではなく、強くなる母を感じ、なんだが僕は泣けそうになって話を聞いていた。

そしたらテレビから、「テルーの唄」が聞こえてきた。油断してた、あの歌は、やばい。
泣けるよ。
なんか思った、5年後カンナが6歳になって僕は満40歳。
だからさ、明日もがんばろって思うんだよね。うん。



12/18 少し散歩
休みなので、公園で遊んだ。
滑り台が楽しくてしょうがないみたいだ。守山区周辺には、大きな公園があってすごく贅沢だと思う。

僕は公園に行くのが好きである。公園に家を作って住みたいくらいである。ホント。



12/17 暮れに
製作中のナラ材のキッチンの納期もいよいよ迫って来た。宇野さん設計であるので、現場的には、なにも心配はない。

いつもどうりに、きちんと仕事をするだけである。
本体も完成したので、なんとか間に合いそうである。地味に抽き出しレール取り付け作業などに、意外と時間を取られてしまう事は多い。



12/16 納品
ブラックウォールナットのダイニングテーブルとアームチェアを納品である。
製作し完成してから、しばらくお店で保管していたので、愛着がわいてしまった。


眺めた時間がいつもより多いだけに。



12/16 ひたすら
01チェアの背の削りを一気にやってしまう。並べて次から次へと、反り鉋で削り出す。

この、加工苦手な人は、5倍くらい時間がかかるだろう。半日ぐらいでできる事が、人によっては3日くらいかかる場合もある。
プロフェッショナルは速度も当たり前に必要である。

これで、01チェアは完成したようなもんである。



12/13 心の不思議
一日中鉋がけをしている。黙々と。
作業は単純ではあるが、ホントに取り組み方次第では、いかようにも格闘できる。

相手はおのれ。

なぜだか格闘していると、いつも思い出す。それは、心、技、体。不動心。と剣道の事ばかりである。

静と動。相手との間合いをとる。そしてここぞと「ダンッ」と打ち込む。
気合いがなければ、打ち負かす事はできない。

そして、静かにソンキョして礼をする。
鉋がけが終わり、気がつく。腕はもう上がらないくらいにパンパンになっている。そんな事、格闘中には気が付かなかった。
一心不乱だからしょうがない。



12/12 楽しみ
先日の納品で再会できたイタヤのオーバルテーブル。
こういう暖かくやわらかいダイニングの瞬間は、すごく好きだ。
ついつい、我を忘れ撮影してしまう。

大切にしたい瞬間は、こうやって僕の心に刻まれていき、確かな物作りにも繋がっていくのだ。


家具とどんな時間過ごすか。そんなイメージを描き、まだ見ぬ家具を追い求めていくのである。



12/10 TV台
TV台の納品である。
TV台の依頼も多く、そのお宅に似合うように、真剣に考える。
現在、TV台を依頼して頂いているクライアントは5組いらっしゃる。
そのお宅に似合うように家具を考えるというのは、意外とむずかしいもので、それが可能なのも何度もリピートして注文してくれるお客さんが多いからだと思う。
ようするに、僕がどれだけその人に歩み寄れるかどうかでもある。
もちろん、期待をうらぎらないように、プロとしての経験とアイデアは確かなものではあるけど、家具を大切に想うのと同じくらいに、その人の事も大切に想えなければ、いい家具も生み出せないと思う。

僕のお客さんは、みんな本当に大切な人ばかりである。



12/9 プリンターって
パソコンテーブルの納品である。
多くの人が悩んでいると思うが、プリンターを上手に収納する家具を考えてみた。

開き扉を開けると、プリンターが収納されている。それでプリンターはスライド板によってプリンター本体は出現する。紙も入れやすい。プリンタースライド板の下部は、A4サイズの本が立てれる大きさの空間があり、便利。そして、使い終わればプリンターは扉の中。

それができる条件は。奥行きが550mm必要。プリンターの収納ボックスは幅が580mm必要。天板を含めた全体の高さは最低で700mmとなる。
ちなみに左ボックスは全部引き出し。

この家具実はめちゃくちゃ便利だと思う。



12/3 楽しみ
土曜日、日曜日の限定営業のお店であるが、それはそれで、作り手であるという理由で似合っているのかなあ?と感じている。それも、目的を持ったお客さんが多く、本気で話ができるからである。作り手として意味のあるお店だなあと実感している。
もちろん、足りない部分もあるし、至らない事もある。
形式を真似るのではなく、見つけていけると本当のオリジナルティーにたどり着けるんだろう。
努力の上で、ナルヨウニナル。


思うんだけど、忙しくても、物作りの想像は別腹みたい。



12/1 どうであろうが、楽しく生きる。
師走は、忙しいので、いつもよりよりスピーディーに作業をしている。そのせいなのか食事するのも洗顔するのもスピーディーになってしまう。

突然だが、画像は移転する前の工房である。先日の休みの日に、訪ねた時のもの。崩壊寸前だった木造民家を、壊れないように補強して家具作り工房としていた。
先日まで材料置き場となっていたが、いよいよ空けなくてはならなくなり、最後の見納めという事となった。
とにかく、狭いながらも暖かい空間であった。自然光の入る作業場はそれだけで他には代えれない価値はあると思う。床は木工機械を配置するために、コンクリートである。鉄筋を入れ、コンクリートミキサー車を手配し、左官屋さんにコテで押さえてもらった。2回目のコテ押さえで、なめらかに仕上がった床。固まった後、転がって喜んだのを思い出す。
2階は住居で、天井にさわら板を貼った極小キッチン極小リビングが本当に素敵であった。風呂がないので、シャワー室を作ったのが懐かしい。ここには5年ぐらい住んでいたので、愛着がある。


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