hwb work diary 2006.7

7/31 思うに
子供の笑顔なんか見ていると、飽きない。僕の木に対する思いも似ていると思った。
毎日、同じ材料を扱っているが、いつも新鮮でいれる。

さらに思った。子供の笑顔が飽きないのも、無垢な笑顔をしている間だけかもと。

さらに思った。その無垢なものたちを、汚してはいけないと。

さらに思った。僕もまだまだ青いのかな?と。



7/30 新作。
はやく座面の革ばりが、出来上がってこないかな〜と待ちこがれている。新作の椅子に合わせた座の部分で、それ以外の本体はとうに完成し、毎日眺めている。座のない状態のこの椅子を見て、「この椅子すごくいい」と言ってくれた人は、同じように家具作りをしている人が不思議と多い。

新作といっても急に真新しいものが出来る訳でもないし、新しさを追求している物作りとも違う。
僕本人としては、家具作りの魅力の部分が変わっていない以上、生み出す家具も大きくは変わらないと思っている。
現にアイデアスケッチは10年以上前に描いてて、全部はつながっている訳だし。

僕は家具が好きである。有名無名などまったく関係ない。むしろ、その物の質感やディテール、使いごこちや使われ方など、家具としてどうなのかを見ている。比較的、そのへんは純粋に見ていると思う。

悩みに悩んである構造に行きつき成り立った形のものと、同じような構成の物を見ると、その作り手と自然と会話ができたような錯覚におちいる時もある。実際、悩んでいる部分は同じなんであろう。
何かを考える際、構造という部分が先立つのは、僕が職人であるからであり、構造からの視点での技術ベースタイプの物作りであるのは致し方ない。それが僕の家具作りである以上、それは持ち味なんだろうとも思っている。

10年前の僕では、あのスケッチを現実の物にする術はなく、時間が過ぎ、今は作れるというだけの事である。



7/29 そうそう
お盆休み直前納品が多く、出来上がったダイニングテーブルに囲まれている。クルミ材、ナラ材、ブラックウォールナット材とそれぞれ持ち味を活かした木柄合わせによって作っているので、一番好きなのを一台だけ選べと言われても選べない。分かっているがそんな想像をよくする。こんな家に住んでいてこんな雰囲気の部屋だったらと、、、。結局のところ置かれる場に似合うかどうかである。

お盆休み前に納品され行くべきところに行く。
納品は、大げさかもしれないが、作った家具の旅立ちである。
だからいつもそういう部分で少し寂しくなる。でも、それ以上に迎えてくれる場がある事の喜びの方が大きく、また家具を作ろうと思わせてくれる。




7/28 材料
今月は材料仕入れが多い。厳密に言えば、仕入れに動いていた時期は春頃で、ようやくその材料が工房に届いたという訳である。
春頃にいろいろと仕入れた材料は比較的良いものが多い。季節に多いに関係する。

ブラックウォールナット。今月はじめに入ってきたこの材料は全部で6立方程程で一年間これだけあれば十分である。アメリカの西海岸産のもので、色は濃すぎず薄すぎずといった僕の好みにぴったりのものである。無垢材の等級としてはFASというもの(節やシラタの入り具合によってグレードは分けられる)。
製材後、天然乾燥、人口乾燥、シーズニングと工程を経て、含水率10〜12パーセントに安定したもどし材である。
その後、木肌の色や柄が見やすいようにとサンディングしたものと、オビノコの後のままで何もしないものとに分かれる。
僕の好みは、サンディングしていないものだ。理由はサンディング分厚みが削られている(1〜2
ミリぐらいだけど)からだ。
もったいと単純に思っている。その分、木柄選びの眼力は必要となるが、毎日繰り返し触っている無垢材相手なので、カンも働く。
今回というか、今年のブラックウォールナットは、またまた僕好みの木肌だ。

ナラ材。これは先週工房に届いた。全部で3立方程だ。それよりも先に短尺のナラ材も仕入れているのでそれも合わせると4立方程になる。最近、この慣れ親しんだナラ材と僕は相性も良く、出会った頃の気持ち以上に思い入れは強い。
特に派手さはないが、出来あがりが道具らしく信頼のおけるところが最近は気にいっている。

クルミ材やイタヤカエデも在庫している。クルミはナラ材ような色目をしているがどちかかと言えば女性のようなおおらかさを持っているように感じている。ナラ材は男性のようなたくましさになるのかな。
クルミ材はそういった部分が気にいっている。生涯扱っていくだろう。
イタヤカエデは材料の仕入れがむずかしく、作りたくても作れなくなっていくような気がする。
言ってみればイタヤカエデで作ったレギュラーダイニングテーブルは、貴重である。

製作するにあたって、材料を愛していなくては、ダメなような気がする。愛情という表現が正しいのかはわからないが、愛おしく思う気持ちというのは、何にせよ大きなパワーを与えてくれる。



7/27 ようやく
久しぶりのホームページ更新である。
ホームページ用の古いパソコンがついに壊れた。7年間使っていたパソコン。
そのパソコンを買って、何も分からないところから友人達からの指導のもと、パソコンを覚えたもんである。

ホームページを作ったのも、深い理由はない。あえて言うなら、そこに覚えたてのパソコンと自分の作った愛着のある家具があったから。
振り返れば普段の日記もたまり、その費やしてきた時間を考えると仕事とは違う、別の価値観で取り組んで来たように思う。

一見、日記というものは、その日の仕事の報告のようであるが、僕にとっては、過去よりむしろ未来である。
マメな人と思ってくれている方もいるかもしれないが、僕は典型的なO型でおおざっぱな性格で、どちらかというとマメとはほど遠い。
行動にでるに至までの理由と衝動があるから、取り組んでいるだけである。大きくは人との出会い、それから木や物との格闘や落胆、さらに日常的に訪れるさらなる難関。そして、へこんだ後の立ち上がった時のやる気と、、、そんな感じである。とにかく自分としては、常に反省材料は多く、常にもう少しがんばろうと思っている。せめて、家具作りだけはがんばっていたいと思う。


これからも家具作りとともにホームページも取り組んいこうと思っているので、今使っているパソコンでも使えるホームページ用ソフトを覚え直した。本を2冊買って勉強。

という訳で同じように見えるこのホームページ、全部作り直した。ようやく日常モードにもどったあ、、、。

不具合があれば教えて頂けると助かります。



7/20 人
先日納品したキッチンカウンターだ。収納カウンターとダイニングテーブルがつながっている。
トウゴウさんはいつも僕では思いつかないようなデザインを持ってきて、楽しそうに話してくるので、こちらも楽しくなる。


今日は撮影のため、夕方から少しの時間だけお客さん宅におじゃまさせてもらった。




7/17 立体駐車場から
梅雨ってたいへん。

あまりに雨がすごいんで、夕方から気分転換しに、お出かけ。




7/15 ついに
完成した丸い脚のダイニングテーブルを納品。

念願のダイニングテーブル、打ち合わせのため、何度も工房に脚を運んで頂いた。
いろんな話をしてもらい、これからも家具作りをよりがんばろうと思った。

これからも、遊びに来てほしいと思った。



7/5 02
明日納品の02チェアの背中2本タイプ。
オリジナルは1本だけど2本もお薦め。背のあたりは良くなる。

1本のシンプルさも捨てがたいけど。

ナラ材のレギュラータイプダイニングテーブルは2200mmサイズある。椅子は5脚である。



7/4 お休み
梅雨の晴れ間という事で、出かける事にした。

イルカを見せてやろうと水族館に。
何年ぶりかの水族館に、思いの他テンションが上がっていく。
休日休みの人達も多く、こういう空間に入ってしまえば、もはや日曜日のようだ。

ラッキーな事に天気が良く、さらに心地のイイ風も吹いているので、ソフトクリームと炭酸ジュースを購入。
かんなは、初めてめてみるイルカに目を丸くしていた。
イルカはジャンプするものだと思うのかしら?



7/3 丸脚
丸脚のダイニングテーブル。
脚の太さにようやく納得できた。全体にあった太さが決まり加工を進めている。
いいテーブルができそうで、楽しみである。



7/2 僕も親
ようやく完成したダイニングテーブル。レギュラーダイニングテーブルのセミオーダーで高さは5センチアップの74センチ。椅子に合わせてのセミオーダーである。

お客さんのお子さんは、かんなより半年ぐらい年上である。同級生ではないのかな?
とにかく、よく歩き動いている。
かんなは10ヵ月で、まだ歩く事はできないので、その差はすごい。

そうか、半年後には今以上に目が離せなくなるなあ、、。

子供はホントによく動く。だから 安全、健康、すこやか成長監督が必要である。
寝ている以外の時間は殆ど費やすことなる。

お母さんはすごい。いや子育てしている母ないし父は、がんばっている。人間としてとてもがんばっているのだ。この子の幸せを単純に願って本能で育てている。

家具作りは子育てに似ている部分がある。



7/1 納品。
納品である。テレビ台を納品に行く。オーダーメイドで一番多いのが、TV台かもしれない。
お客さんによって、求められる機能が違うので、オーダーキッチンのように使い手によってまったく違うものにもなる訳だ。

もちろんサイズはオーダーなので、ぴたりいく。
それ以上に機能的にも求めればいろいろできてしまうが、あまり複雑なものお薦めしない。
スッキリさせたいからね。

お昼にカレーライスをいただきました。
ケイコの作るカレーライスは本当に美味しい。でも今日御馳走になったカレーライスも同じくらい美味しかった。ごちそうさまです。

←子供のようにカレーを待っているタスク。


HOLLY WOOD BUDDY FURNITURE TOP PAGE