hwb work diary 2006.6


6/30 エクステンション
納品である。ここ連日、納品が続いている。
ダイニングテーブルや椅子、ソファ。納品の準備が出来た家具で溢れていたが、連日の納品で、すっかり落ち着きを取り戻した感がある。
今日は非常勤講師の日なので、納品には行けない。大阪のお客さんだ。
なんだか、貴重な時間と学生に思ってもらいたい。
家具屋の家具職人から教わっているんだ、という事が貴重だぞ、と。自分で言うのもなんだが思っている。
幸い、やる気があって、もの作りに目覚めた者もいるので、僕のやる気も出る。



6/28 
来月はレギュラーダイニングテーブルの予約が多い。
たまたま、重なって先月から、10台以上作っている。実際良く出来たダイニングテーブルだと、我ながら思っている。
やるべき仕事はきちんと発揮できるミニマムワーク&(バット)ハイクオリティーである。
お客さんの満足度も高く、こういったテーブルを提供できる事に感謝している。

余計な部分に手間をいっさいかけず、木柄選びや、クオリティーを高める事に徹したテーブルである。
だから当然のように、木は美しく、テーブルは場に馴染む訳だ。

このテーブルに関して不満はないし、もちろん作り続けていく。

それでも、このテーブルとは違った、新しいテーブルも作っていこうと思う。
感動レベルの物に少しでも近付きたい。

椅子にしてもそうである。チェストやカップボードにしてもそうである。
僕の妄想や理想や現実の中で、じわじわと出てきている「あいつら」をつかまえたい。
ムリクリしても壊れそうな程繊細なくせに、何度も何度もわいてくる「あいつら」、、、。
手強い。



6/25 曲がれ。
今日は新作の椅子のつづき。
フレームは、ほぼいいでしょう。
で、今日は背。背は曲がった板になる。曲がっているので、形の検討をするのに、試作の型を6ケ作った。
3ミリの合板で型を作っていると、曲げてる途中で折れる事数回。
結局は、ナラ材の2mmで型にした。ちょうど電子レンジに入ったので、「チン」して曲げた。

曲げた板に、エンピツで輪郭を描く。迷っていると線が多くなってくるので、最終的にいらない部分は塗りつぶしていく僕の方法。
で、「これだな」というのが出たら、実際に削っていく。

それから、その他、ジグを作っていく。
結果、曲がった背の板が出来上る。
ちなみに、本番は電子レンジで、曲げて作る訳ではない。



6/22 検討
丸脚のダイニングテーブルを作っている。今まで作りたくて何年もチャンスがなく過ぎてしまったが、「ついにこの時が来た」という感じだ。

オリジナルの定番として作り続けたい物にできる自信がある。日曜日に少しづつ進めている03チェアもそうだ。言うなればこのテーブルは03チェアと同じ熟成をたどっているだけに、似合わない訳がない。
「これは、物になるな!」と手応えを感じる瞬間は、全身鳥肌だ。本当の意味で酬われる瞬間だ。今までの経験があって、ようやく納得できるというか、許せるというか、許可がおりるというか、、、。
とにかく、目が覚めた時、思い出して幸せが込み上げる程の喜びである。

今製作しているテーブルはオーダーメイドの依頼である。
まだ、オリジナルの03テーブルは脚さえ形になっていないし、僕の想像の世界にある。
オリジナルの03テーブルより先に03テーブルのセミオーダーの依頼を頂いた気分であり、作り手としては、頭があがらない。
左画像は、丸い脚の太さを検討しているところだ。
丸く筒状にした紙。まだ四角い状態のブラックウォールナット。
パーツの太さの見極めってホント難しい。
微妙な差で、別物になる。これは「ダメだ!」という部分から数ミリで、「いいなコレ!」っていう物に変化する、と思っている。



6/19 なんか好き。
完成したテレビ台。左がナラ材(柾目)右がブラックウォールナット。(板目材)
厚めの板だから、いい。
別にテレビをのせなくても、なんにでも使えそうである。
仕事がシンプルなので、逆に贅沢に感じた。



6/11 くもり時々雨
厚めの板でコの字に組んだテレビ台。ブラックウォールナットとナラ材で2台作っている。
それぞれ違うお客さんのところに行く訳だが、ナラ、ブラックウォールナットともにそれぞれの魅力があり、素材のパワーには驚かされる。
ただ単に、色の違いだけではなく、やっぱり「ナラはナラ材」として「BウォールナットはBウォールナット材」として、まるで「人種の違い」みたいなものを感じる。「色の差」ではなくて「血統の差」のような。

とにかく僕は、木素材というものに出会えて幸せなのである。
出会ってしまったんだねえ。



6/11 くもり時々雨
今日は3人で納品に出かけた。
納品先は、名東区、熱田区、三好町の3件である。
大きなブラックウォールナットのチェスト。
黒のオットマンつきの片アームつきソファ。
そしてウッドアームソファのクッション。

依頼、打ち合わせ、設計、材料仕入れ、製作、オイルワックスを店内でなじませ、納品。家具が届くまでの一連の流れである。

午後に工房に戻る。
製作中のテレビ台と、大きなナラ材のテーブルの続きの加工をしていて思った。

ひとつひとつを大事にする事でしか、満足できない。
だから、目の前にある事を、きちんとするしかない。



6/10 楽しみ
プランターを杉の木で作って、「アサガオ」を植えた。「ユウガオ」も植えた。
「ゴーヤ」も植えた。

小さい頃、アサガオをデッサンした記憶がある。
たぶん、宿題。

その事を思い出すと同時に、台所で塩をふってボリボリ食べた「ゴツゴツのキュウリ」も出てきた。
と同時に、僕の好きな「トマト」も思い出す。
そして茹で上がったばかりの「アツアツのトウモロコシ」も連想され、「うちわ」と「スイカ」に繋がった。
そして、「種のあるスイカ」を食べる時にひいていた「新聞紙」を素足で触れるひっつく感触を想像した。



6/7 やりたかったこと
クルミのエクステンションテーブルだ。
画像は跳ね上げている状態。

木目の方向がいつもと逆。逆っていうのは短い方向に木目がながれているという事。
これもやってみたかったんだな。
ず〜と、心に残っていて思い続けている、想像(アイデア)は、温めてきただけに、(冷めなかっただけに)流石だな。



6/5 コンフォートその2
片方だけアームがある。というか片方アームがないコンフォートソファ。
オットマンは600mm×600mmサイズ。
黒も素敵。



6/4 新作
日曜日は、新作の家具を作るようにした。
そうやって、自分で決めた。ラチガアカン。

休みの日にもちょくちょくと創作活動をしている。
けっこう楽しい。
03チェアを作ってるねんっ。



6/2 え〜と
自宅に新しくドアがきた。もともと「ガラガラ〜と」大きな音をたてスライドしていたやっかいな建具であった。
取り外した建具は、再利用できる程の材料でもないし、廃棄する他なく、しょうがなく隅に保管している。困ったねえ〜。
新しく作ったドアは、框組みのナラ材のトビラである。別にめずらしくもなんともない框トビラ。
スタッフのシュウヤに、「考えながら作ってみな」と任せてみた。蝶番の事、ケースロックの事、レバーハンドルの事、建つけの事、ガラスの事、、、。考えなくては意味がない。
やってみなくては理解しにくい事ばかりで、職人の世界はなにしろ時間がかかる。
しかも自分でいろいろ考え、提案できるようになるまでには、いろいろと試行錯誤した時間や経験がなくては、自信も出てこない。
表面的な形状だけなら、まだ簡単。それ以上にその奥の事を考えて、形作るるには「そりゃーもーアレさ」。



6/1 ソファ
オリジナルのコンフォートソファである。
オットマンは800mm×800mmサイズ。(同じサイズのオットマンをコンフォートソファに合わせ、自宅で使用している)

大阪にお住まいである。そう、お店に、何度となく脚を運んで頂いて、なんだか恐縮である。いつもそうだが、きちんと作ろうと思っている。
工房とお店がいっしょで良かったと思っている。
僕らをリアルに感じてもらえればと思っていたけど、実は逆で、僕ら作り手がお客さんの事をリアルに感じている。緊張感をもって、まじめに取り組む事が、すごく自然に出来、そういった意味でも、もの作りの事をいろいろ考えさせられ、責任を感じとれる訳である。

ソファも大きい家具である。エレベーターや階段、廊下と搬入難所はいろいろあり、僕ら家具屋はいろいろと工夫をするわけである。
搬入できるようにするために、今回はあらたに工夫をした。


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