hwb work diary 2004.1


1/27 お店オープンの案内
今日、案内の希望を頂いている方にdmを郵送しました。予定より1年以上大幅に遅れたオープンなだけに、「いよいよだなあ」と実感しています。
オープンまで、2週間程。
楽しみである。



1/26  工房の機械
一昨年工房を移転した時に、新たに購入したプレスという機械がある。付板合板のフラッシュ家具を製作するのに、主に使われている。
移転してから1年と半年、使用した回数は殆どなく、場所(2400×1200サイズ)を占領しているだけの存在になっていたので、今回手放す事となった。実際、無垢材の家具作りにも活用できなくもないが、どうも僕とは相性が悪い。僕の家具作りに関して言えば、接着のためのプレス作業も、手応えの感じる事ができるクランプやハタガネを使った方法の方が信頼できるといえる。
同じ家具を作ったとしても、工程、まして加工方法は人それぞれなんだろうが、実際の家具を作っていく中で、模索し納得しながら見つけていくべき自分なりの方法な訳で、それこそ信頼に至る僕が思うhwb的家具作りである。
これは、製作環境や家具のコンセプトによって変化する事ができるアレンジのきく方法なので、むしろ作り方というより考え方の方が大事だと思っている。
手応えを感じるという事は、感覚的な反応をどう返すかなど、微妙なコントロールをしやすい事につながる。僕には合っている。
もちろん、作業効率は重要視している。1部分だけの効率の良さを求め機械に頼りすぎてしまうと、生涯家具作り的効率は非常に落ちると言えよう。作業効率は自分自信を鍛えアレンジのきく職人になっていく事こそに、最大の効率と意味を感じるのだ。
なかなか、ハッキリとしたサイズやスピードを表す事が難しい仕事をしている僕ら職人は、機械の速度に合わせる必要はないと感じる。コントロールするのだ。少なくとも、僕の持っている機械は木別の硬さを判断できない。木という自然素材を扱うだけに、そこが重要なポイントなのだ。



1/24  納品
ブラックウォールナットで製作した下駄箱。引手はワイドチェストと同じオリジナルのもの。
内部の棚板はアガチス材。
この下駄箱とテレビボードを納品。

お店オープン前の納品予定の家具は、もう1台ある。
着物を収納するためのチェストである。こちらはオーク材の本体に、桐材の引出しを8段、扉内収納を上部に1ケ所設けた家具である。
既に完成しているので、納品はもうすぐである。



1/21 DM
明日、DMが出来上がってくる。久しぶりのDM製作であったので、時間を要した。オープンの案内用だから、分かりやすいものが良いだろうと思っていたのに、結局、何屋なのか分かりにくいものになった。hwbらしいと思ってもらえれば、うれしいが。

家具の配置や、雑貨などの配置なども「あーだこーだ」と何度も配置を変えては、検討したりしている。
オープン時に展示する家具は、今製作にかかったベンチが完成したら気持ちよくオープンできそうである。後に、作る予定の家具もあり、それは、新作として少しずつ作っていくつもりで、オープンはもちろんゴールではない。

僕は職人だ。実際に家具を作っているから。いかに良い家具を作れるかという事に、真剣でいられる家具好きな職人だ。それと同時に時間と格闘している効率を求められる職人でもある。お店がオープンしても気持ちの良いリズムで、家具を作っていく職人でいたいと思う。

2月8日にオープンする。ゆっくり来てね。



1/12 成人
気持ち良く生きていけるように、がんばって下さい。



1/5 仕事はじめ
今年の仕事はじめは、学校での講師日となった。卒業製作を担当している。
毎年この時期、学生はプレゼンが迫っているため、焦っている。学生は秋にはデザイナーズウィークに参加しているので、例年より作品を見られる、見てもらう事に意識が強い。いい事である。
過去作った作品も、次のステップに活かせる物もあり、やる気のある彼等には良い環境であると言えよう。
ただ、何もない所から、考え、スケールアップし、木を加工し実物を製作する訳なので、一つ一つの作品にはそれ相応の時間が必要となってくる。
形だけを追い求めても無意味さに気が付くリアルな実物は、物を作る側の責任も気付かせてくれる。
恩師は言った。「こっちは命を削って作っているんだ」と。そう、物作りは簡単な事ではない。
作る側のプライドがなければ、不要の産物になってしまいかねない。
いろんな犠牲をはらい、失敗をくり返し、ようやく自分なりの物作りができるとするなら、経験こそ財産であり、次のステップに誘うヒントなのだと僕は思う。間違いない。
まだまだ、緊張感の足りない彼等だが、彼等なりに懸命なのである。
こだわる事が許される学生環境を最大限活用できる事を願う。



1/4 自宅改装
正月は休みは貴重な時間である。連休を利用し普段やれない事ができるからだ。
今年の正月は実家にでも帰りゆっくり過ごそうかなんて思っていたが、妙なゆとりが僕を掻き立て、結局物作りをする事となった。
やるかやらぬか、迷ったのは一瞬で、道具一式を工房に取りに行き、自宅の改装をする事となったのである。
1日の午後から2日の夜にかけての自宅改装は、8帖、6帖それぞれの部屋の壁を壊し、柱だけ残した12帖の1部屋にする事。
それから、キッチンからリビングに抜ける扉の位置が、どうしても使いにくく新しい出入り口を作る事だ。
どうやったら、こんなに素早く事が運ぶ事ができるのかはわからないが、結果2日の夜はリビングにてゆっくり夕食をする事ができた。自分でもびっくりする。やる気が、凄いパワー生むのは知っていたが、、、。



1/1  謹賀新年
昨年は、お店がオープンにまで至る事ができず、
改めて妥協しない物作りの難しさを痛感する事となりました。
新しい年を迎え、終わりなき葛藤の日々はまた始まります。

本年も宜しくお願い申し上げます。


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