hwb work diary 2002.5


5/31 YEBISU OPEN
ここ一ヶ月このカフェの家具を作っていた。ついにオープンという事でホットしている。
ここ徹夜の現場作業が続いたため、家具を納品した今はぐったりしている。

しかし、そんな事は言ってられない。なぜなら、このビルの2階には、僕らの家具のディスプレー空間があるからである。
実質、そこに僕らが毎日行ける訳ではないので、お店とまではならない。
僕らからみんなへの提案空間でありたい。
隣のグリーンサムさんと一緒にカウンターを作った。+カフェである。そのカウンターで、ゆっくりと打ち合わせができればなあと思っている。
小さなスペースで、気楽にディスプレーしているので、1Fのカフェに来た時には、お立ち寄下さい。



5/11 打ち合わせ
今作っているテーブルは、このカフェのイメージを大きく左右するものであろう。昼間は作業をし、夜は打ち合わせをするというハードなスケジュールの中で進めてきた今回の仕事。このカフェ、そしてビルのオープン日は決定しているので、このビルに関係してくる人達は、誰もみな必死に、時間と格闘しているのであった。
完成した安楽椅子を持って、打ち合わせ。
ざっとこのカフェに収めさせてもらう家具を説明してみる。
まず、このカフェは40坪の奥に長い空間である。入ったすぐのスペースは14席のデリである。壁面には背中、座クッションベンチタイプ席を造り付ける。テーブルはステンレス天板のものを。ベンチの向かい席はメープルの椅子。
デリのカウンターが奥へつづき、その横を奥へ進むと、左にナラ材のローテーブルを挟んで2台のソファ席。
で、さらに奥へ。緑色の天板の6人用のテーブル席が2つつづく。右手は和みスペースとなり、安楽椅子の4人席と、8人席がチェスト越しに。
一番奥は、スペシャルなソファ席が2連で、縦格子越しに。

座り心地のよいソファや安楽椅子が多い。ソファなどの張布も決まった、、、ふー、一安心。でも、まだ、気は抜けませんねえ。
がんばるぞ!おう。



5/9 black walnut oil finish
ブラックウォールナットのテーブルを製作している。このテーブルは安楽椅子にあわせた低めの高さだ。8人がけの大きなテーブルとなる。途中連結し、W2700mm×D870mm×H680mmとなる。連結部のボックス状の脚には内部に照明を入れ、連結部の天板がぼんやり明るくなるという提案だ。カフェの全体的な照明は暗めなので、その部分がいい感じになると予測したものだ。

今回のブラックウォールナットも実に綺麗である。木取り、木作り、板はぎと順に進めているが、この木のもつ独特な雰囲気は実によい。最近、このウォールナットをいろんな雑誌などでも見かけるようになった。同じ材料でも木目の使い方でずいぶん違って見えるもんだなあ。ギターのネックなどに使用されている材料でもある。

ブラックウォールナットはすごく高級材なんだよ。そんで、ブラックウォールナットの無垢材ってなれば、すごい事になる。
中まで、すべてぎっしりブラックウォールナットって事。ベニヤとはやっぱり違うね。ペラペラのウォールナットが表面だけ貼ってあるのとは存在感が違うね。場合によってベニアももちろん使用する事もあるし、そのよさもある。ただ、必ず違いはあるのだ。




5/8 ワックス
完成した椅子に、補強材を取り付け、最終のワックスを施す。ワックスを塗る事により自然な光沢がでる。
ウレタン塗装などの光沢にくらべればおちるが、その微妙な感じがよい。
あくまでも自然に。
さて、この椅子達の納品まで後3週間程ある。カフェの現場は今内装工事中で、もちろん家具屋は最終段階に現場に入る事となるので、それまで保管である。
保管場所まで椅子を運び、2種類の椅子全部で32脚が並んでいる状況は、ほんとに倉庫らしい雰囲気がただよってくる。

夕方から、明日から製作するテーブルのウォールナットを取りに行く。0.2リューベ程だ。
その他のテーブルはデザインがまだ決まっていない部分があるためこのテーブルの後となるのか。



5/7 緑
椅子のフレームが出来上がったということで、次。椅子といえばテーブルが必要という事で、机を製作していく。
今回、チャレンジしてみるテーブルが2台ある。そんなに珍しくはないかもしればいが、天板に色をつけたものだ。
その色は緑。綺麗なグラデーションになるように期待したい。で、今日は塗装の試作をしてみる。3タイプの色にグラデーションをつけて、イメージのわかるものを製作。塗屋さんといっしょにあーでもないこーでもないと試行錯誤。
う〜ん満足かも。
カフェの雰囲気を少しでもいいものにしてくれる存在になりますようにと。
これで、椅子に使用するファブリックの色柄を選択しやすくなる。
さあ、合間を縫ってやるべき事はたくさんある、週末からはテーブル仕事にかかれるよに段取りしなくてはね


5/5 組み上がりました。
椅子19脚組み上がった。1人仕事では、もっと時間がかかるところだったが、ありがたい応援に助けられ、予定どうり完成させる事ができた。木部は完成という事で、とりあえず塗装を乾燥させている。
夕方から3人で、道具屋さんい出かける。すげえすげえ、秘密の商店。期待以上だ。
ウサギの刻印のカンナを購入したぞ。
うれしいなあ。しかも、金の盃付きだ。なんだそりゃ?縁起もんで、干支の刻印の入ったカンナだ。30年程前のものらしい。そのカンナ袋には『景気の跳びうさぎ』『新世界の最高級品』と書いてある。
正月に、飲んだくれた大工が新年のやる気に満ちあふれ、このカンナを購入している姿を思い浮かべ、購入。
決して最高級品ではないだろうが、しっかり研げば、バッチリ使えるだろう。がんがん削る荒カンナにはよさそうである。
 持っている全ての平カンナの刃口はスペシャル仕様にカスタムが施されている。信頼している台屋さんにお願いしてスペシャル仕様にしてもらっている。だから、この景気の跳びうさぎカンナもカスタムに出すつもりだ。飲んだくれ大工の新年のやる気に満ちあふれ仕様カンナもこれで、逆目もばっちり止まる愛嬌のある景気跳びうさぎカンナになるという段取り。
 天然砥石も購入した。訳ありなので、価格もいい。まさにデットストックである。
巻き尺(スケール)が200円。オレンジのそのスケールは渦巻きマークでスケールを巻きとると、その渦巻きがくるくると、、。
しかも、指で押さえるとスケールが固定されるというナイスな巻き尺。うれしい。こいうのリデザインして復刻すればいいのなあ。
秘密の商店。すごいんだかすごくないんだか、よく分からないが、楽しいよ。



5/4 仕上げ
加工をしてきた椅子も、仕上げをしている。パーツの状態で、最終のサンディングを施す。19脚を明日組み上げれるように仕上げていく。
今日は3人がかりでの作業という事で、スムーズに進む。明日の段取りをして今日はここまで。

夕方、ナディアパークで、開催している『暮らしの中の木の椅子展』を見に出かけた。
第3回という事で、毎回どんな新しい椅子があるのかワクワクしながら見に行く。
誘ってくれた友達とほとんどの椅子に座り、いろんな事を確認していく。そんな探索はおもしろい。
その友達は大手家具メーカーの筋肉質のデザイナーだ。だから、僕と違った視点で話しをしてくれる。
僕が今回気になったのは、ミネルバで製作した安楽椅子と東京の家具ショップ(Mスター)の若手スタッフがデザインしたスツールだ。でも、店の名前とかだしてないから、よく見ないと分からないかもね。
素直にいいなあと思える物があって、制作者をチェックしてみると知ってる人だったりして、、、。すごい、すごい。
ミネルバの宮本さんは有名だと思うけど、数年前にビトラデザインの家具コレクションが豊田市美術感に来た時、講演をされてたなあ。その講演会での「どんな椅子が一番座りやすいですか?」っていう質問に、宮本さんは「床に座ってソファにもたれ掛かっている時がいいなあ」って冗談まじりに答えられてたのが印象に残っている。
そんな人達も参加している『暮らしの中に木の椅子展』いろんな視点で見に、そして座りに出かけてみてもいいかもよ。
っていっても明後日(5/6)までだ。

そんな会場を後にし、友達と焼肉屋さんへ。うまい!「これでいい」こんなゴールデンウィークで僕は満足だ。すごく幸せを感じた。
さあ、明日もがんばるぞ。



5/2 安楽椅子
5月になった。さあ、引続きcafe仕事の続きである。何としても今週中に、2タイプめの椅子を完成させたい。
商業スペースで使われるという事で、過酷な仕様に耐えなければならぬ。
床のレベルも良くはないときた。
作業的には椅子の形がみえるところまで進んだので、仮組をしてみる。座った感触と、各部材の組み方を考えて、どこが弱く補強を必要としているか判断できる。設計段階で、スチール丸棒を溶接したものを木脚の前後に連結する事としていた。
仮組された椅子に座りながら考える、、、。商業スペースでの仕様という事で、補強材をよりタフなものへしていこう。


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