まな板とおぼん、ほぼ完成した。残りの仕上げや塗装などは、NCの加工待ちという事で一段落。
いよいよキッチンの仕事にかかっている。昨日の夜に材料を仕入れた。今回の家具だけで、1?の材料を使用する。1?ってどのくらいかというと、1m×1m×1mの材積である。昔は「1職人1リューベ(?)」って言って1人の職人1年間で1?の材料を使うと言われていたらしい。
で、仕入れた板の厚みは、34mm、27mm、18mmと3種類。主に27mmで製作。引き出しや鏡板、裏板など18mm板。デザイン的に、厚くしたい部分などに34mmだ。木の種類は胡桃(クルミ)だ。みみ付きの材である。みみ付きというのは、木の皮の部分やしらたの部分(使える部分は赤みの部分、丸太の皮から4cm程度の部分がしらた。ぱさぱさで柔らかい。)が切り落とさずに製材したものだ。で、製材され、天然乾燥、と人工乾燥をした後、材料として売られているわけだ。
ちなみに人乾材というのは、乾燥室で、しっかりとした管理のもとに、日常ではありえない程の強制乾燥をさせ、木の含水率を気乾含水率(日本年間平均15%前後)以下におとしたもどし材なのである。天乾だけの材と人乾までかけてある材をくらべると、その差はやはり、材の狂いにくさにあらわれる。
話しはかなり反れたが、そのみみ付きの材料は、歩留まりが悪いのだ。それは、みみやしらたの部分は使えないという事から、そうなるのだ。しかも、その、まったく使えない部分を切り落としていかなくてはならず、一手間でもある。でも、このクルミはとても綺麗だったので、このみみ付きを使う事にした訳である。
しばらくの間、しらたを切り落としながら、木取り作業をしていく事となりそうである。
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