O-house kitchen counter+sofa

この青のモケットのソファを求め、Oさん夫婦が未完成のショールームに訪ねて来てくれたのが出会いだった。工房の機械の音が聞こえる中、打ち合わせ。「キッチンカウンターも作れるんですか?」とOさん夫婦。「もちろん。家具屋ですから」と僕。 数回の高密度の打ち合わせをさせてもらい、完成したキッチンカウンターだ。「お店のようにカウンターでの生活をしたい。」
使用目的とイメージを聞かせてもらい、雰囲気を想像していく。もちろん、ちゃんと使える利にかなった収納は機能美として感じてもらえるならうれしい。2本の柱はディティールに丸みを加え、微妙な印象の変化を与えた。
カウンター上部の飾り棚は、オープンの部分と扉内収納に。扉内収納部はキッチン側から使う。その部分の裏、リビング面は飾り棚となっている。棚の奥行きを中板で仕切って、飾り棚部分の背景になる背板としている。作るのはややこしいが使うのは楽。 ガラスのスライド扉でホコリの侵入を防いだ収納部である。ガラスはキッチン側、リビング側両方に設けてあるため、コップは行ったり来たりできる。オレンジ色のゆらぎのあるガラスだ。光りを通すガラス素材ならではの雰囲気だ。
家具を取り付後、奥さん「料理、がんばろう。」
この言葉がすごくうれしかった。カウンターのキッチン側には、ステンレスの引き出せる作業板がある。その下にはキャスターワゴンが設けてあり、ゴミ分別空間となる。ワゴンごとどかせば床下収納。中央には両開きの棚板収納。配置の関係上奥行きは最大限確保して300mm程度だ。収納するものはキリがない。その隣は電源コンセントを設けた、電子レンジ、ジャー、オーブンなどを収納する。各段の棚板は手前に引き出せる。引出せば、御飯も炊ける。
料理がんばってね。