W  O  R  K    D  I  A  R  Y

2003/5
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5/29 工房
hwbの工房。素直に思う事。
現在、3人で工房を使用している。いかに、工房を効率良く使えるか。僕の単純にして難しい課題である。これが3人での工房環境ならば、難しさも増す。
効率の良いという事は、いろんな要素から考えられる訳であるが、特に重要としている観点は「きちんと家具をつくれるかどうか」である。一つ一つの作業が積み重なり、やっと家具が完成していく。単純な一つ一つの作業が、気持ち良くきちんとできるかどうかが最終的な家具のできばえ、そして自分達の達成感にも影響を及ぼす。

だから、工房環境をより良くしたい。何にしても、近道はなく腹をすえてじっくりやる他ないだろう。


5/27 階段棚
ハードメープルにて、大きな階段のような飾り棚を作っている。それとデスク。
同じお客さんの家具である。クルミ材家具の次にメープル材家具を作ると、材料の違いに改めて驚かされる。
メープルの加工に入れば、工房はメープルの香りになる。床だってなんとなく白くなる。腕だって初日は、若干筋肉痛になる。

お店のレジカウンターもだんだん加工が進み、形が見えてきた。ブラックウォールナットで製作しているから、なんとなく床は黒くなる。


5/22 ピタリ納品



5/21 いよいよ明日は納品
先月製作したクルミ材のテーブル14台と椅子32脚。明日納品であるため、積み込みをする事となった。ボリュームがあるため、積み込みも1日を要した。まさに、パズルだ。2トン車とデリボーイに家具と道具を積み込み、ホッとする。
現場取り付けもあるため、カンナ、ノコ、ノミ、げんのう、電動ドリル、さしカネ、スケール、、、などが必要だ。この道具を使う事なくピタリといかせたいもんだ。


5/18 窓
日曜日だ。気分を変えお店作り。
僕らの最近の課題は、「お店の窓をどうするか」だ。店内は窓が多い。既存の窓を全てそのままに明るい空間のままにするか、それとも手を加え壁にして明かりをコントロールすべきか。とにかく難しい問題であった。家具をディスプレーした時の明るい空間は気持ちが良い。展示していく場合を考えると、壁も欲しい。明るい空間をわざわざ暗くしようと決断に至る程の決定打はなく、そこそこのアイデアでは納得できる訳がなかった。
頭の中でイメージしていくには、自然光の変化は手強かった。天気の良い日と曇りの日では雰囲気は違って当然である。
晴れなのか雨なのか分らないようにはしたくない訳で、窓というものの存在を改めて痛感していく事となった。
物の想像を手助けしてくれる試作という必殺技がある。
簡易的に窓をベニアでふさぎ、壁にしてみたものの一面の白い壁にはどうしても想像しにくく、余計イメージを悪くしてしまった。
それならばと、窓にピタリとはまる簡易壁を2壁作ってみた。幸い4ケ所の既存窓は同じサイズなため、いろんなパターンで異なった明るさの空間を実体験として把握する事ができた。
おかげで納得のいく明るさの店内にする事ができそうである。


5/17 納品



5/15 木材
家具を作っていく行程に、木目を合わせていく作業がある。家具の雰囲気に大きく左右する作業である。
hwbでは同じ材料でも合わせ方によって、ハードな雰囲気にしていったり、均一なおとなしい雰囲気にしていったり様々である。
好みにもよるが、できればその材料が持っている特質や雰囲気をより目立たせてやりたいと思っている。
当たり前だが、同じ木目はない。ならば活かしていこうと考えた訳である。
材料のサンプルを作ろうとした時、その難しさに困惑したのを覚えている。最近は板ごとサンプルとして見てもらう事の方が多い。
毎日、木を触っている僕らが思う事なので、意識しずぎなのかもしれない。でも、一つ一つ違うんだもん、、、。
何なんだろう、、、無限だあ、、。


5/11 cutting board
まな板だ。ハードメープルで作ったまな板は、立つ。
若干斜に傾いて、自立する。垂直に立たせるより安定をよくするためのデザインだ。

お店できたら、まな板なんかも置くつもり。そんな事を考えていると楽しくてしょうがないが、肝心なお店ができてないんだよねえ、、、。
僕達、、がんばります。


5/8 お店のレジカウンター
僕らの頭を悩ましていたのはお店の什器。その一つにレジカウンターも含まれる。カウンター設置予定場所にワイドチェストを置いてイメージをしてみた。
天井の高さとのバランスを把握する事ができ良いイメージにたどり着けた。あーだこーだと妄想している僕らは、その妄想を現実のものにするのも自分達だと意識せざるおえない。
だって、壁の向こうは工房だもの。

レジカウンターはもうすぐ製作開始である。


5/6 学習机
取りかかっているのはデスク。今回もまたクルミ材にて製作をしている。同じデザインのこのデスクは、お子さんの学習机だ。
先月、打ち合わせに工房のほうへ来て頂いた。
小さい頃、僕の学習机はベイマツ材で作られたものであった。シンプルなそのデザインは幼き僕には少し物足りなさも感じていた。イケアの家具を知っている方は多いと思うが、まさしくそのイケア家具であった。
物足りなさを感じながらも、「木はいいなあ」って素朴に思っていたのも事実。叔母さんからのお下がりであったが、何年間もお世話になった。ノックダウン(組み立て)式であったので引出し収納部を左右配置変えできたのは便利であった。
素材は無垢材ではなく合板であった事に、いつ頃気付いたのかは覚えていない。無垢材だったら今でも使っていたろうに。
残念である。
で、僕が現在使っているのは、ホワイトアッシュ材のデスクだ。天板の奥行きが600mmなので若干狭さを感じるものの引出し収納部が段差で天板部からはみ出ているデザインなので、何かと便利である。引っ越す前はパソコン本体を段差部に配置していた。
今はパソコンモデムを植物ごしに置いてある。前後左右どちらかも使えるデザインなので、部屋のまどりによって仕様を変えて使っているのだ。お店がオープンしたら、リデザインした(奥行きは大きくなっていると思う)このデスクも見てもらえるはずだ。


5/5 連休
休みにした。工房の電源をoffにして、今日まで3日間連休とした。
この3日間は貴重な時間となった。お店に設けるカウンターのアイデアを製作できるよう、図面にした。僕らがデザインするプロセスはもちろん普段の家具製作という日常から既にスタートしている。木を触りながら、実際の質感やボリュームをリアルにイメージ上の家具に結び付けている。どこまでも惚れ惚れする程のアイデアや空想があったとしても、実際に形にするまでのはそれ相応の時間が必要となる。当たり前であるが忘れてはならない事である。パッと頭の中で思い描く家具を、作り上げていくには空想するのとは違い、順番に組み上げていく他ない。それが単純な形だったとしてもその決断に至るには、葛藤なしにはたどり着けない。少なくても僕らそうでありたい。

天気の良かったこの3日間は、まだ見ぬ完成前のshopをより具体的に感じさせてくれた。組み上げていくには時間がかかるが、そのプロセスは全て確実な物へ導いてくれるのだ。コツコツとすれば、だんだんである。
さあ、連休は終わった。まだ見ぬお店完成を目指し、仕事とバランスをとりながらコツコツしていくぞ。
ワオッ!


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