W  O  R  K    D  I  A  R  Y

2002/7
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7/27 改装
今日の新工房の改装は、外部の作業となった。自転車置き場を一部解体し、残した部分は屋根を高くする。木の柱と屋根達をユニックで持ち上げておく。そして、高くする分、柱を足してボルトで連結という作業である。
1メーター程高くなり、これでシャッター部分の開口高さとバランスがとれたという事になる。
柱に壁を付ければ、材料を保管できる場所になるだろう。
見た目をよくするような作業(ペンキ塗り等)にかかるには、まだまだ時間かかりそうだ。
明日は天井のプラスターパテうめ。数あるからじっくりやらんとね。


7/26 納品
ベットの納品に。マンション5階、エレベーターにて搬入。組み立て式でパーツが多く、数回、往復する。エレベーターでは子供を多く見かける。そうか、夏休みか。いいねえ、夏休み。夏の納品は正直つらいところがある。猛暑の中、重い家具を慎重に運ぶのはたいへんである。プールでもあれば飛び込むところだ。
こんなに日本の夏は暑かったっけ?
で、お客さんの家にてベットを組み立てる。小学1年生の女の子が照れくさそうに、作業をチラチラと見ている。
たぶん、この事は夏休みの作文になるとみた。
30分程で組み立てあげ、ベットが出来上がる。納品を終了。

ひと休みして帰る事にした。冷たいストロベリーシェイクでクールダウン。たまらん。


7/24 天井
新工房とショプの改装をしている。主に天井、壁のプラスターボード貼り。天井から進めているが、これが慣れないせいか、意外に時間がかかる。
僕としては未経験ではない。昔、修行をさせてもらっていた大橋工房では、家具も作り、家も建てていたからだ。
2×4工法にガルバリウムを外壁に貼り、内装は構造用合板をいかし、木と他の素材がうまくバランスのとれた家を建てていた。
白色と木、そしてシルバーってな感じ。そんな経験があったので、今回の改装でもなるべく自分達で手を入れていこうと考えるのは自然な事であろう。
天井のプラスターボード貼りは、トンボを作って支えの補助とする。合板などの素材と違い表面の紙が破れてしまうと中身の石膏はいとも簡単に崩れていく。ネジを必要以上に食い込ませると、これまた崩れはじめる。ボード貼り一筋の職人がいるくらいだから、これも一つの道であるのだ。極めるまではまだまだ、、、、。
 工房とショップは同じ建物を壁で分けているだけである。しかも床を立てた壁。で、30坪程度が工房。今までの工房よりは広くなるが、新たにプレスなどの機械を導入するし、作業台を含んだ手加工作業スペースをなるべく広くとりたいと予定しているから、余裕な感じではない。スペース的には限度があるので、それなりに最大限活用である。
 ショップスペースの方は工房を取り囲むように、2つのスペースになる。17坪と26坪の2つのスペースだ。せっかくなので違った雰囲気に家具を提案できたらと思っている。キッチンなどの水周りの家具も得意としているので、ショップの方にも飾りでなく、ホントに使えるカウンターシンクでも配置し、そこでコーヒーでも出せれば、僕らとしてはより楽しいであろう。

と、いろいろ空想は膨らんでやまないが、最終的には家具が一番大事なので、その家具を十分伝えれるようなお店にしていく事となるだろう。

最近、長者町のエビスビルが取材され、テレビなんかで放映されているが、妙な気分である。holly wood buddyもビルに家具の展示スペースを設けているため、必然的に名前が出る訳だが、ちょっと、違うんじゃない?と思う事がある。うちは「ハリウッドブディー」ではない。「ホリーウッドバディー」だもん。holly=神聖 wood=木 buddy=仲間。そこんとこよろしくってな具合。

さあ、9月オープン目指し、がんばるぞ。


7/17 2段ベット
もう少しで完成だ、この工房での最後の仕事。予想以上に大きく、そして重たい2段ベット。2段といっても、下段はオープン。チェストなどの収納家具を配置するためである。構造的には下をオープンにするという事で、下の方にはヌキなどの補強材が入れれない。
シングルサイズではあるが、2段ベットとなるとかなり大きい。廊下や階段を通れるようにするには、組み立て式にしなくてはならない。
で、仮組をして揺れなどの多きさを確認し、収納を妨げない最低限の補強を入れる事にした。
バーチ材(カバ材)の木目の雰囲気は 桜+メープル の中間といった感じ。カンナをかけた木の表面は乱反射が多く光沢感がある。ヨーロッパではこのバーチ材はよく家具に使われている。よく似ている名前のビーチ材、これは曲げ木に適しているというブナの木。
よく家具のカタログ等でバーチ材と明記してあるものがあるが、実際色を見てみると赤茶色く着色されているものが多い。
バーチは桜に似ているから、色を付け桜により似せているんでしょう。バーチ材(カバ材)に着色する場合、色目、濃さなどの範囲が決まっている。決まっているというか、その範囲を超えて着色していくと木目がよく見えなくなって、バーチを使用している意味がなくなる。だから、バーチならばこの範囲、ウォールナットならこの範囲ってな具合。

オイルフィニッシュで仕上げる場合は、そういった着色などの化粧をしないため、基本的には木そのものの色となる。
光沢感や深みを出し、よりその木質を引き出させる塗装といったところか。

ベット完成までもう少し。がんばるぞ。


7/15 もう少し

連日、納品で製作した机や椅子は工場からなくなり、すっきりとした。いよいよ旧工房での最後の仕事ベットの仕上げに取りかかっている。この仕事で一段落がつくだろう。
さて、新工房+お店の改装はどうなっているかというと、仕上がってはないものの工房とお店を仕切る内壁はできている。
外からの工房への出入り口はもともとスレートの壁だったため、内部の鉄骨とコンクリート部を解体し、新たに鉄骨のフレームを入れシャッターを取り付けた。材料や出来上がった家具の出し入れに、この大きなシャッターでの開口が必要となるからだ。納品用の愛車デリボーイはシャッター部ギリギリに駐車予定。出来上がった製品を車に積み込み、ブルルンっと出発予定。
「家具を製作している雰囲気が感じれるお店」というコンセプトにたどり着いた僕らは、お店と工房との壁に大きな穴を明けた。
壁の大きな穴を見ながら、仕事を見られる事への照れくささを感じた。窓枠大きくして、開口を小さくしようかな、、、なんて考えたりもする。
お店側の入り口付近の窓は透明の大きなガラスに交換した。既存ではw1800×h900サイズの窓がたくさん付いている。それを全部透明の大きなガラスに交換はしない。あんまり外から見え過ぎてもねえ。
 納期間近な家具の製作があるため、改装の方に時間を使っていない状況ではあるが、朝と夜に必ず行く事にしている。
理由は改装中に、子猫が迷い込んできて、捕まえれないでいるのだ。素早い子猫は床下にスタスタと逃げ込んでしまうのだ。
だから、キャットフードと水を持って改装中の工房に出向くのであった。きちんと餌はなくなっている。このまま工房の主となるつもりなのか?


7/7 納品

完成して保管していたソファとテーブルとチェストを岐阜市まで納品。日曜日の朝は車の渋滞もなく快適だ。
午前中にはお客さんのリビングへ家具を運び入れ、昼には工房へ戻ってきた。
移転の事があるので、なるべく仕事をすすめることとした。


7/3 家具と建築
家具作りと建築作りは、近からず、遠からず。スケールが大きい建築は誤差も大きくなっていくし、家具はそこまでの誤差は許されないであろう。朝、、改装中の新工房に胸を踊らせながら、大工さんの段取りをして、現在の工房に戻り、早速家具製作をする。
引き出しをなんとしても完成させたい。お客さんは山口県にお住まいだ。メールでの注文を頂き、家具が完成すれば、運送会社に依頼し届けてもらう。ちょうど、御中元の季節で運送が込み合っているため、落ち着いた頃にした方がよいと、運送の方から。

夕方、新工房の方へ、昨日まで床だったものが今は壁になっている。僕らができる部分は残してあるので、大まかではあるが、空間のスケールはつかめる。
工房での作業風景が見れるように、壁に数カ所、窓を付けることに。


7/2 改装
実は今日から新しい工房+shopの改装に入る予定であった。まだ、数週間は注文を頂いている家具の製作にかかりそうである。
改装の方はできる事は自分達で行うが、できない部分は大工さんや電気屋さんにお願いしてあるのだ。
 
 で、今日から大工さんが、工房スペースになる部分の既存の床をめくりにくるのだ。床材はアピトン(thanks hiramatuジプトンでなくアピトン材と教えて頂きました)材。家具で使った事はないが、かなりの堅い材質である。ラワン材のような木目をしているが、あの使い込んだ独特の雰囲気はラワン材ではないというのは明らかだ。いわゆる工場という建物なので、床はコンクリートだ。ただ、改築によって全面床張りとなっている。
案の定、床をめくると封印されていたコンクリート床が顔を出す。機械の事を考えると床はしっかりしていなくてはならない。
 で、めくった床はどうする?もちろん捨てる事はない。
コンクリートの上には大引きという檜の角材が等間隔に配置され、その上に、それらと交差するように垂木が更に細かく等間隔に固定されている。で、その垂木の上に無垢材の本ザネ加工されたフローリング材がサネの部分から釘で斜うちし固定されている。
という事で、床は1枚1枚めくっていたら、とんでもない時間と労力がかかる。さあ、どうする?
そう、そのまま壁のサイズに、床を大きく裁断?し、一気に立ち上げ壁にしてしまうという段取り。裏表があるから、片面はプラスターボード+化粧材を張るが、片面は立てた瞬間に完成である。
ただ、言うのは簡単だが、作業的には結構たいへん。だって丸ノコで床を切る時、釘が必ずあるので、釘ごと切っていかなくてはならないからね。大工さんの丸ノコ刃は超硬刃にチェンジされ、床を10M程、直進で釘ごとぶった切っていくのであった。
丸ノコの刃は、この作業で完全にダメになってしまうだろう。
夕方、改装している工場に様子を見に行くと。床が大きく6面程にカットされていた。
明日は床が壁になるという。


7/1 今月で
今の14坪の工場での、家具作りも残りわずかである。製作している学習机とベットなどが、この工場での最後仕事となる。
学習机セットの椅子は完成し、クッション等の張り待ちとなった。机の本体は形になり、引き出しの加工に入る。
机の上の本棚は、ダボにより上下に移動できる。左右に各1枚の棚板はもちろんサイズは同じであるため、片方のみの細かい棚にもできる。引き出しの収納は右に、左は丸く下に窄まった2本足。クルミ材の木目の綺麗な学習机である。

バーチ(カバ)材で製作しているのも、学習机だ。造り付けタイプのものである。名古屋市内のお客さんなので、現場取り付け前提で作っている。天井まである高さの、奥行きの浅い本棚も同じデザイン。奥行きは160mmなため天井と固定しなくては転倒する。
むろん、造り付けなくては意味のない構造の本棚だ。材料の中から特に綺麗で天板にむきそうなものは、木取りの段階で、判断していく。


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